李下に冠を正さず
人の話を聞きながらたまに思い出すのは、
『李下に冠を正さず』という故事成語です。
(りかにかんむりをたださず)
原文は、
君子防未然、不處嫌疑間。瓜田不納履、李下不正冠。
意味は、
君子たるものは、人から疑いを招くような事を未然に防ぎ、
嫌疑をかけられるような振る舞いはしないものだ。
(取ろうとしていると勘違いされぬように)
瓜(うり)畑の中で靴を穿(は)くような仕草をしたり、
李(すもも)の木の下で冠をかぶりなおしたりはしないものだ。
でね、どんな時に思い出すかというと、
特に男女関係うんぬんの話を聞かされたときなの。
疑われるような仲ではないとしても
相手がそう思ってしまうのなら、
やはり、李下に冠を正さず、なんだろうな。