じいちゃん奮闘記 救急車編
私の父は76歳のじいちゃんである。
じいちゃんはおととし救急車で病院に運ばれました。
あるとき母ます子が慌てて電話をしてきた。
母ます子「ジイがおかしくなった!!!」と。
母ます子は救急車をどう呼べばいいかもわからない慌てようだ。
とうとうこの日がきたか・・・・
私が119に電話をし、救急車とほぼ同時に家に入る。
どうしたんだ、じいちゃん!!
横たわっている姿が想像される・・・
救急隊員の後を追って家に入ると、じいちゃんは、座椅子に座っているではないか。
あれ~???
いつもの居眠りをしているじいちゃんの姿ではないか。
ただ違いがあった。
こちらからの呼びかけに対して、いつもは居眠りしながらも、
「うん、うん、そうだそうだ」とあたかも相槌をしているように
返してくるのに、今回は、「ふにゃ、ふにゃ」という、まるでヤギと
話しているかと思うような返事なのです。
こりゃあ、やっぱり変だ。
念のために病院に行きましょうということになった。
そしたら、ふっと、いつものじいちゃんが戻ってきた。
じいちゃん「やあ~、どうもどうも・・」
居眠りしながらの返事と同じになった。
こうなったら一安心だ。
(その返事もへんだったけどね)
我が家の周りには近所の人達、約15人が集まってきていた。
田舎ならではの光景です。
一応病院で検査をされたが、1時間ほどで帰宅。
帰りの車の中で、
じいちゃん「やっぱり綺麗な下着を着てないと、恥ずかしいな」
なんて言いながら笑ってる。
そして母ます子とコソコソ話をしている。
二人ともこの原因がわかったらしい。
ナニナニ・・・・
今朝、母ます子が作った味付けご飯がとっても美味しくて
5杯も食べてしまったら、おなかが苦しくてお昼は
食べられなかったとのこと。
一日、田畑で働いていたら、夜に近所のおじちゃんが
ビール片手にやってきて、一緒に飲み始めたらしい。
つまり急性アルコール中毒だったのです。
じいちゃん「スキッパラだったんだなぁ~~でも、
誰にも言うなよ、おしょすから(恥ずかしいから)」
って、じいちゃん! 年なんだから、朝から5杯も食べるなよ~!